誰かに話を聞いてもらってもなかなか前向きになれない場合は、心の問題がそれだけ深刻と考えられます
「いつもと違う」と少しでも感じるようなら、医療機関の受診や心理カウンセラーに迷わず相談してください
症状や抱えているもの
「身体が怠くてやる気が出ない。」
「体調が悪いけれど、みんなに迷惑がかかるから無理をしてでも仕事に行かなければ。」
「もしかしたら鬱なのかもしれない、でも、そこまで酷くないような気もする。」
「病院に行くのも何だか不安だ、もう少し様子を見たほうがいいかな……」
そんな曖昧で不安に思っている状態の人は、案外多いのではないでしょうか。
自分の体調不良を隠して、無理を続けてしまうと、さらに悪化してしまう事もあります。
また、体調が悪いにしても本当に鬱病なのか、どのタイミングで病院を受診したらいいのか、カウンセリングは効果があるのか疑問に思う所でしょう。
鬱の発症、原因きっかけは
例えば、脳の中にストレスの記憶を溜め込むような器があり、その器がストレスでいっぱいになりすぎて溢れ出してしまった瞬間に鬱病が発症すると考えられています。
鬱病は、気分が強く落ち込み憂うつになる、やる気が出ないなどの精神的な症状の他、眠れない、疲れやすい、体が怠いといった身体的な症状が現れる病気で、気分障害(ストレス障害)の一つです。
鬱病になりやすい気質(性格)としては、義務感が強く仕事熱心、完璧主義、几帳面、自分に厳しい、凝り性、常に周りに気を遣い関係を保とうとする人などがあげられ、そのような性格のためにストレスを強く受けやすいと考えられます。
積み重なったストレスが、何かのきっかけで一瞬にしてショートしてしまった様な状態を鬱病と言うのかもしれません。
日常生活に支障をきたすようであれば、我慢せずに医療機関の受診やカウンセリングを受けてみましょう。
治療方法とは
鬱病での治療方法は、主に「休養・環境の調整」「薬物療法」「カウンセリング」の3つと言われています。
●「休養・環境の調整」
ストレス環境から距離を置き、身体や心の休養を取ります
●「薬物療法」
薬を服用する事で、症状の緩和や気持ちを落ち着かせてくれます
●「カウンセリング」
心(脳)に溜まっているストレスの緩和と、認知の歪みを修正します
身体の不調は心からのSOSです。鬱病かもしれないと感じたら、まずは我慢をせずに「休む」事を優先しましょう。
一時的に気分が落ち込んでいるだけの症状は「うつ状態」と呼び、気分の落ち込みや不安感だけの症状は「適応障害」とも呼ばれ、どちらもストレス要因を解消すれば回復すると言われています。
また「鬱病」は、再発する可能性が高い病気の為、ストレスを溜め込まない予防策が必要です。
カウンセリングの方法、目的とは
カウンセリングでは主に、クライアントの辛いと感じている状況や気持ちを優しく受け止めながら話を聴いていきます。
日頃感じている嫌な出来事や自分の思っている事、自分の考えやどうありたいのかという気持ちを打ち明けていく事で、心に溜まっているストレスが緩和していき、心が軽くなっていく事を目的としています。
頭の中では何となく自分の事を分かっていても、いざ言葉にして自分の思いを伝えてみるととても苦しい事が分かります。
その苦しい思いを吐き出す事が出来れば、自分が抱えていた事が話せてすっきりしたり、どのようにしていけば良いのか改善へのヒントが見えてくるでしょう。
また「心理療法」により、物事の見方や捉え方を少しずつほぐしていき、マイナス思考から客観的に物事を見れるようにしていきます。
「こんな自分じゃだめだ」というネガティブ思考から「こんな私でも大丈夫」や「○○な私でも大丈夫」などと思考が変化していけるようサポートしていきます。
ストレスの原因を探すのはとても困難です。しかし、ストレスと上手く付き合えるようになれば、どんな出来事でもストレスを柔軟に受け入れ流せるようになっていきます。
そして、自分が変わっていく感覚が分かると、行動も積極的になったり、身体の症状も快方へと向かう事が出来るでしょう。
カウンセリングの効果はあるのか
カウンセリングは「話を聞いてもらうだけ」の受け身ではなく、クライアント自身が普段の生活の中で、どのような事を考えたり思ったりしているのか「自分自身について話す」事が大切です。
誰にも打ち明けていない「心の中の本当の気持ち」を話していく事で、自己肯定感や存在価値が高まり、良くなりたいと思う方向へと切り開く事が出来るでしょう。
一度のカウンセリングで全てが良くなるのではなく、焦らずに、今の状態を受け入れていく期間が必要です。
カウンセリングを受けてみても直ぐに改善が見られないと思って諦めないでください。
そこからまた少しずつ一歩先へと進んでいけるのです。
どのようなお悩みを抱えていても、一緒に優しく受け止めていきます。
自分に対する認識が変わっていき、心も身体も元気になれば、自分を大切にする事も出来るでしょう。
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